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コラム

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相手方・裁判所に送った書面なども、守秘義務やプライバシーに配慮した上で、
分かりやすくご紹介できればと思っています。

離婚

浮気相手に送る慰謝料請求について②

では、実際に浮気相手に送る慰謝料請求文書の例を掲載します。

なお、これは、実際の例を改変し、架空の事例として作成したものです。
想定した例は、お子さんのいる夫婦の夫が浮気し、
更にその浮気相手に子供を産ませていたことが発覚し、
慰謝料請求に及んだという場面です。




平成26年10月1日
● 田 △ 子 様

ご 通 知

前略 突然手紙を差し上げる失礼をお許しください。
当職らは、貴殿が交際していた■川×男氏(以下「×男」氏といいます。)の妻である■川☆美氏(以下「通知人」といいます。)から委任を受けた代理人弁護士として本書を呈上いたします。
 通知人は、その夫・×男氏の不貞行為の相手方たる貴殿に対し、不法行為に基づく慰謝料として、金500万円の支払いを請求いたします。理由は、以下のとおりです。
 ×男氏と通知人は、平成15年に婚姻し、以後夫婦として生活してきました。そして、貴殿もご存じのとおり、×男氏と通知人との間には、平成20年に長女が、平成22年には長男が誕生しています。
 通知人は、長男誕生後から、×男氏の帰宅が遅くなり、あるいは月に数回、朝帰りや不審な出張がみられるようになり、平成23年年末ころからは、自宅で×男氏がほとんど会話しなくなったことから、×男氏の不貞を疑うようになりました。
 もっとも、×男氏は、疑う通知人に「不倫なんてするはずがない。」などと言い、また、基本的には自宅に帰宅し、家計も通知人に任せてくれていたため、通知人は、不安ながらも、×男氏を信じようと、円満な家庭を築こうと、誠心誠意努力してきました。
 しかし、平成26年1月、自宅内にあった×男氏の携帯電話にメールが着信し、赤ちゃんの写真がポップアップ画面に表示されました。そこで、不貞の疑いが確信に変わった通知人は、調査会社に依頼し、慎重に調査した結果、平成26年3月、貴殿と×男氏が不貞関係にあり、貴殿が平成25年に×男氏の子供を産んだことが判明しました。

 ×男氏を信じようと懸命な努力をしてきた通知人には、子供までいたことは青天の霹靂で、大変な精神的ショックを受けました。また、元々内臓の持病があった通知人は、平成26年夏、体調も崩し、入院するに至りました。このように、通知人は、貴殿の行為により、多大な精神的肉体的苦痛を受けました。
 そこで、通知人は、貴殿に対し、不貞による精神的苦痛を慰藉するに足りる損害賠償として、金500万円を請求いたします。貴殿におかれては、本書到達後2週間以内に当職ら宛てにご連絡をいただきたく存じます。通知人は大変な苦痛を受けながらも、本件が公に発覚することによる関係者皆の二次的な苦痛を防止すべく、貴殿と和解合意書を締結した上で上記金員を授受し、できるだけ穏便な方法で解決したい意向がございます。貴殿におかれては、通知人のこの配慮にも十分に考慮の上、ご対応いただきたく存じます。
ただし、万が一ご連絡なき場合は、誠に遺憾ながら、法的手続等をとらざるを得ないとも考えておりますので、この点はあらかじめご了承ください。
今後の本件に関する連絡は、代理人である当職ら宛てにお願いいたします。
以上要用のみにて失礼いたします。
草々

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