刑事事件
性犯罪と示談について
今日は、少し難しくデリケートな事柄について触れてみます。
性的な被害の刑事事件は、残念ながら、なくなることはありません。
特に、この福岡県の性犯罪は、人口当たりの事件数が多い方です。
(率直に言うと、悲しいですが全国ワースト5位以内ですので、県全体で改善したいです。)
そして、残念ながら事件が起こってしまったとき、示談に焦点が当たることがあります。
示談によっては、実刑とならず、執行猶予となることがあり得るからです。
性的な事件は「心の殺人」と呼ばれ、年々厳罰化傾向にありますが、
【示談ができれば執行猶予】となるギリギリのラインがあることもたしかです。
例えば性交が既遂であったり、強制わいせつで重大な傷害結果も伴っていれば、
高額の示談金を支払っても執行猶予は難しいですが、
前科がなく、未遂や傷害が重大でない場合には、数百万円で示談することで、
実刑→執行猶予というラインがあるように受け止めています。
しかし果たして示談が正義に叶うのか、難しい問題です。
「絶対に示談しません!」という被害者のお気持ちがあることもまた、理解いたします。
他方、その数百万円を回復に当てたり、あるいは穏便に済ませる方が良い場合もあるかもしれず、
その都度悩みながら、話し合いながら、そして自身も学びながら、
考えていかなかればならないと感じています。